<2017年1月号>
キダサトコ(福島)
幼い子供がのびのびと描いたような動物の絵付けが楽しすぎる陶の器。
思わず「カワイイ♡」と笑顔になってしまいます。
Tiny knots(東京)
イランの遊牧民・カシュガイ族によるギャッベは、祈りや願いが込められた素朴な人や動物や木々が一つ一つ織られている。
暖かなラグや座布団、一度使ったら離せなくなるアイテムです。
平島鉄也(埼玉)
鉄や真鍮を型で鋳造し、緻密な造形とユニークな動きをもつ動物や架空の生物。
リアルなのにどこか遊び心があるオブジェやアクセサリ。
福田十糸子(大阪)
張り子で作られている なんとも艶めかしいヒト・ヒト・ヒト。
強烈な魅力を放つヒトのオブジェに心をわしづかみにされる。
横道佑器(大阪)
かぎ針で一目一目編みこんでいく生き物たち。
カタチ、毛糸選び、色遣い、仕組み、・・・ディテールの妙が光るあみぐるみパペット。
ラファエルナバス(愛知)
自由で奇抜で底抜けの明るさのあるラファエルナバスワールドさく裂!
2017年の干支・トリのオブジェ。
gallery ten は、2004年10月、千葉市にある自宅で誕生しました。
当時は2か月に一度の1週間の会期で年間6本の企画展を展開していました。
主婦の趣味が高じて勢いで始めたギャラリーは、きっと傍から見れば”趣味に毛が生えたようなもの”だったのかもしれません。
それでも素人でそれほど知識がないながら、私自身が本当に好きだ!と思える作品だけを発信してきました。
2012年1月、大網白里市のビルの一室を大掛かりに改装して店を構えました。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、現在の店は、住空間のように作られています。
玄関で靴を脱いでガラスの扉を開けると、リビング・ダイニング・キッチン・和室が広がります。
陶磁、ガラス、木、漆、金属、布、革、織りなどの工芸作品をはじめ、絵画、版画などのアートを交え、
私たちが日々の暮らしを営む住空間で楽しんで”使う”ことを提案したかったからです。
カフェを併設したことは、ギャラリーから派生するサービスという意義と、その”使う”という体感を提供するという意義を併せ持ちます。
器や使い方や空間の提案だけではなく、”美味しい”ランチやイベントもたくさんやりたかったことの一つです。
また、大人としての”学び”を多くの方と共有していきたいとカルチャー講座を設けました。
現在の形態になってから丸5年。
今、改めて振り返ると、自宅で展開している時はぬるま湯に浸かっているような呑気なものでした。
借金をして小さくとも店を経営するということの大変さ、プレッシャーを痛感しつつ、なんとか5年続けてこられたのかと感無量です。
頼りない私を、多くのお客様、作家さん、大家さん、スタッフ、友人、家族からガッシリと支えられている実感があります。
私にとってのgallery ten は、膨大で尊い出会いの蓄積と広がりを生む場であり真摯に取り組むライフワークであります。
まずは5年の節目を迎えることができ、今後の新たな展開に向けてさらに熟成していきたいと思っております。
ありがとうございます。
これからも力の限り がんばります。
どうぞよろしくお願いいたします。
表田典子
コラム vol.98 "キダサトコ" "Tiny knots" "平島鉄也" "福田十糸子" "横道佑器" "ラファエルナバス"